貴族に重宝された「桐」には
愛される理由がありました。
桐は古来から縁起のよい木、幸せをもたらす木として尊ばれ、
鳳凰(幸せを運ぶ鳥)がとまる木として縁起の良いことで有名です。
その高貴なイメージだけでなく、木としての「特性」も
「家族の繁栄を願う家具」に相応しい、すぐれた個性があります。
桐は古来から縁起のよい木、幸せをもたらす木として尊ばれ、
鳳凰(幸せを運ぶ鳥)がとまる木として縁起の良いことで有名です。
その高貴なイメージだけでなく、木としての「特性」も
「家族の繁栄を願う家具」に相応しい、すぐれた個性があります。
桐の特徴の一つとして、高い防火性が有名です。過去の様々な火災がおこった際、消火後に箪笥の中身が燃えずに残っていたという話も残っているほどです。桐が他の木材に比べ、非常に燃えにくいということが近年、科学的にも実証されました。
桐は外気の状況に敏感に反応し、必要以上の湿気を中に侵入させない良材です。これに加え、職人が丁寧に仕上げた精度の高い箪笥は湿度が高くなると箪笥の表面が膨張します。これにより、水滴すら内部に入らないようになります。
衣類を収納する際に気がかりとなる「虫食い」も、桐箪笥なら心配は要りません。桐には昆虫類が嫌うセサミン、パウロニン、タンニンといった成分が大量に含まれているので、優れた防虫効果があります。
あづまは明治24年に材木業からスタートして、100年以上「木を見る目」を培ってきました。その目利き力は、5代目の現在までしっかりと受け継がれており、原木を見るだけで、板材にした際の良し悪しを見極めることができます。ときには山ごと立ち木を仕入れるなど、相当な数の丸太と向き合っているので、桐の目利き力は他に類を見ません。
一般的に桐箪笥を作る職人が、山に入って木を見ることはまずありません。あづまでは、桐箪笥づくりの全ての工程を自分たちの手技で出来る知見や技術があるので、責任を持って木の仕入れも行っています。最終的な箪笥を想像しながら木取りを行うことで、桐の木のポテンシャルを余すところなく箪笥づくりに活かせています。